感じることと感じないこと、

思ったことを書き綴るノート

ろくがつはつか

僕は屋上から足を離した。その瞬間、取り返しのつかないことをしてしまったことに対する絶望と興奮が襲う。これで全ておしまいだ。何も考えなくて済む。ずっと欲しかったものが手に入る。

 

 

 

下へ、下へと引っ張られていく。僕が犯した罪の分だけ加速する。

 


しかし、途中でその加速はなくなる。

 


「僕は他の人と違って何の罪を犯したのだろうか。」

僕は本当に罪を犯したのだろうか。

どうして。

どうして僕が飛び降りなければならなかったのだろうか。

 


思った時にはもう手遅れで、地面は一定の速度で僕の身体を求めた。

 


長い。

長い。

これは、はじまりである。